相手の立場に立つ

相手の立場に立つ、ということは難しいことです。

立場に立つ、というのに程度がありますが、完璧にその人の立場に立つことは不可能です。

「私の気持ちがあなたなんかにわかるはずないいじゃないですか!」や「誰も私を理解しないんです」と言われる方がいます。

先日のクライエントは、相談にのってあげてたのに👆のような言葉を言われ傷ついた、とのこと。

「あなたとは価値観が違う。」とか「あなたの上から目線に傷ついた」と言われ逆に自分が落ち込み不眠になっての来院です。

私に限らず、相談されている人は、相手の立場を想像しつつ、気持ちに寄り添って話を聴き、励ましているわけで、完璧に相談者の立場や気持ちを理解してはいないし、できないのです。

「その人の立場に立つ」を誤解しているようです。

人それぞれ生まれも育ちも違うのに、身近な親や兄弟でさえ考えが違うのにましてや他人がその人の立場に完璧に立つなんて無理な話です。

相談に乗ってあげてた方が傷つけられ相談者になる、はよくあります。

相談に乗ることは難しいことで、どうしたって自分の経験値や自分独自の目線でしか答えられません。

相談する側は、意外と自分の気持ちは決まっていて、その確信が欲しかったする場合もあります。

その欲求が満たされない時に怒りが発動するのです。

また、相談されて傷つく方は、「相談されたのならば私が何とか解決せねばならない。なぜなら私は頼られているのだから。」と過剰に責任を背負いがちなようです。

人にはできることとできないことがあるんだ、ということ、又、人にはそれぞれの課題がありそれを乗り越える力を持っている、ということ、を知っていると過剰な責任は持たなくてすむのではないでしょうか。

優しい気持ちから相手を思って相談を受けたのに、相手の意にそぐわなくて疎遠になってしまうなんて残念ですよね。

それでも相手のことを心配するこのクライエントさんは優しい人だな〜と感じました。

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