大切な人を亡くした悲しみは、なくならなくてもいい。

先日、一人の女性がカウンセリングに来られました。

最愛のご主人を亡くされてから、時間は経っているのに、夜中に突然目が覚めることがあります。

介護をしていた頃の記憶がよみがえり、
「お薬の時間だった。」
「体位を変えなくちゃ。」
そんな思いで飛び起きるのです。

そして横を見ると、そこには誰もいない。

その瞬間、ご主人が亡くなったという現実を、もう一度味わうことになります。

ご主人は単身赴任が多い方だったため、「今も仕事で家を空けているだけかもしれない」と、ふと勘違いしてしまうこともあるそうです。

さらに、以前は涙もろかったのに、今ではまったく涙が出ない。

「私は、おかしくなってしまったのでしょうか。」

そう話してくださいました。

私はお話を伺いながら、決しておかしいことではないとお伝えしました。

人はあまりにも大きな悲しみを経験すると、心が自分を守るために感情を閉じることがあります。

涙が出ないことも、
現実を受け止めきれないことも、
大切な人を失った人には自然な反応なのです。


今回、この方と一緒に取り組むことになったのが、サイモントン療法の「ビリーフワーク」です。

ビリーフとは、自分でも気づかないほど深く心に根づいた思い込みや信念です。

この方の心には、

「夫がいないのに、自分だけ楽しんではいけない。」

そんな思いが静かに存在していました。

この思いは、ご主人への深い愛情から生まれたものです。

だからこそ、それを無理に消そうとはしません。

その代わりに、

「主人は今も私を見守ってくれている。」

「主人は、私が笑顔で生きることを望んでいる。」

「これからは主人の写真も一緒に旅へ連れて行こう。」

そんな新しいビリーフを、一緒に育てていきます。

悲しみを忘れるのではありません。

愛を持ったまま、生き方を変えていくのです。


私は、ビリーフワークには大きな力があると感じています。

人は出来事そのものよりも、その出来事をどう意味づけているかによって苦しみ続けることがあります。

意味づけが少し変わるだけで、同じ思い出が、苦しみではなく温かい支えへと変わっていくことがあります。

それは「忘れる」ことではありません。

亡くなった大切な人との新しい関係を築いていくことなのだと思います。


愛する人を亡くした悲しみは、なくならなくてもいい。

その人を愛していた証だからです。

でも、

「私は幸せになってはいけない。」

そんな思い込みだけは、手放してもいい。

人生は、一度きり。

大切な人から受け取った愛を胸に、もう一度、自分の人生を歩き始める。

ビリーフワークは、その一歩を優しく支えてくれる心理療法の一つだと、私は感じています。

⭐️個別のオンラインカウンセリングをご希望の方は、👇こちらの公式LINEのQRコードから会いにきてね。

⭐️SNSにて『カサンドラ症候群』の投稿、ライブ配信をしています。

ご興味のある方は👇こちらからどうぞ

🌟https://www.tiktok.com/@sinrirakuzaisi_takako 「心理楽剤師 TAKAKO」

🌟https://www.instagram.com/sinrirakuzaisi_takako/ 「心理楽剤師 TAKAKO」

⭐️FMレキオ80.6MHzにて毎週金曜日10:30より「心理楽剤師TAKAKOの健康の宝箱」放送中です。